健康経営は「食事」から!食生活改善の重要性と具体的な施策を解説
健康経営における食事(食生活)改善の重要性と、健康経営優良法人の認定に向けた具体的な取り組みについて解説します。社員食堂の設置から手軽な食事補助サービスまで、自社に合った施策の選び方を整理できます。
健康経営における食事改善の取り組みは、従業員の生産性向上と直結する重要な施策です。社員食堂の設置から手軽な食事補助サービスまで選択肢は幅広く、自社の課題や予算に応じた手法を選ぶことが前提となります。本記事では、健康経営において食事が重視される背景から、具体的な施策の種類、サービス導入時の比較基準までを順に整理します。
1.健康経営における「食事」の重要性
健康経営を推進するうえで、従業員の食生活改善は運動・休養と並ぶ優先的な取り組み領域として位置づけられています。日々の業務パフォーマンスから将来的な疾病リスクまで影響が及ぶテーマであり、経営層への提案でも意義を説明しやすい分野です。まずは、なぜ企業が食生活を重視すべきなのか、その背景を整理します。
|
観点 |
要点 |
|
労働生産性への影響 |
朝食欠食や栄養の偏りが、集中力低下やプレゼンティーズムを引き起こす |
|
認定制度での評価 |
経産省の健康経営優良法人認定において、食生活の改善が評価項目となる |
-
従業員の食生活の乱れが労働生産性を低下させる
従業員の不規則な食生活や栄養バランスの乱れは、日々の集中力低下や体調不良を招き、出勤していてもパフォーマンスが上がらない「プレゼンティーズム」の状態を生み、労働生産性の低下につながります。朝食を抜くと脳へのエネルギー供給が不足し、午前中の思考力や作業効率が下がる傾向があります。また、塩分や脂質の多い偏った食事を続けることで、将来的な生活習慣病のリスクも高まっていきます。
厚生労働省の国民健康・栄養調査などでも働き盛り世代の食習慣の課題が継続的に指摘されており、企業として健康的な食事を摂りやすい環境を整えるアプローチが検討に値します。
【関連記事】プレゼンティーズムとは?原因から測定方法・企業の対策事例まで解説
-
食生活の改善は健康経営優良法人の評価項目に含まれる
経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」では、食生活の改善が具体的な評価項目の一つとして設定されています。認定要件として「食生活の改善に向けた取り組み」が明記されており、社食の提供や食育セミナーの開催が評価の対象です。認定の取得は企業の社会的信用の向上につながりやすく、採用活動におけるアピール材料としての効果も期待できます。
認定要件では食生活だけでなく運動・休養・メンタルヘルスなど広範な項目への対応も求められるため、食事施策単体で認定が得られるわけではない点は押さえておく必要があります。まずは食事の取り組みから着手し、他の評価項目にも順次広げていく進め方が現実的です。
2.健康経営に向けた具体的な食事支援の施策
企業が従業員の食生活を支援する施策は、オフィス内で食事そのものを提供する「ハード面」の取り組みと、知識やモチベーションを高める「ソフト面」の取り組みに大きく分類できます。予算やオフィスの規模、テレワークの比率などによって最適な組み合わせは変わるため、まずは各施策の全体像を把握することが選定の出発点となります。
|
施策の種類 |
特徴とメリット |
|
社員食堂・設置型社食 |
オフィス内で健康的なメニューを手軽に提供できる |
|
飲料や軽食の配置 |
手間をかけずに不足しがちな栄養素を補える |
|
食事補助(チケット等) |
場所を問わず利用でき、テレワークや外回りの従業員にも対応可能 |
|
食育セミナーの開催 |
専門家からの指導で、従業員自身のヘルスリテラシーが向上する |
-
社員食堂や設置型社食で健康的なメニューを提供する
オフィス内に社員食堂や設置型の社食サービスを導入することで、従業員が手軽に栄養バランスの整った食事をとれるようになります。社員食堂は専用の調理設備とスペースを要しますが、メニューの成分やカロリーを企業側で細かく調整できる点が特徴です。
設備投資を抑えたい場合は、オフィス内の冷蔵庫に健康的なお弁当やお惣菜を常備する設置型社食サービスを導入する企業も増えています。食事を通じて従業員同士の会話が生まれ、社内コミュニケーション活性化の場として機能するケースも珍しくありません。
-
健康的な飲料や軽食のオフィス配置で手軽に栄養を補う
大掛かりな設備投資が難しい場合、健康的な飲料や軽食をオフィス内に配置する手法が有力な選択肢となります。ミネラルウォーターや野菜ジュース、ナッツ類などの軽食を自由に利用できる環境を整えることで、従業員は業務の合間に不足しがちな栄養素を手軽に補えます。朝食を抜いてしまった従業員が始業前にエネルギーを補給する用途としても活用しやすく、導入ハードルの低い施策の一つです。
-
食事補助制度(チケット・電子マネー)で多様な働き方に対応する
チケットや電子マネーを配布して食事代を補助する制度は、勤務場所を問わず公平に支援を提供できる施策です。外回りの営業担当者やテレワークを中心とする従業員は、オフィス内の社食を利用できません。全国の飲食店やコンビニエンスストアで利用できる電子決済型の食事補助であれば、従業員はそれぞれの生活圏で健康的な食事を選ぶことが可能となります。初期費用やスペースの確保が不要なため、中小企業でも始めやすいアプローチと言えます。
-
食育セミナーを開催し従業員のヘルスリテラシーを高める
管理栄養士などの専門家を招いて食育セミナーを開催し、従業員自身の健康に対する知識を向上させる取り組みです。どれだけ健康的な食事環境を用意しても、従業員自身に食生活を改善する意欲がなければ利用率は上がりません。
「朝食がパフォーマンスに与える影響」や「手軽に野菜を摂取する工夫」など、身近なテーマで学ぶ機会を設けることが行動変容のきっかけを作ります。単発のセミナーで終わらせず、食生活に関するお悩み相談窓口の設置やウェルネス記事の定期配信など、日常的に学び続けられる導線を用意することで、行動変容の定着が期待できます。食事補助などのハード面の施策と組み合わせて実施することで、相乗的な効果が見込めます。
3.食事支援サービスを導入する際の比較基準
食事支援サービスは価格や知名度だけで選定すると、導入後に利用が伸び悩んだり、想定外の運用工数が発生したりするケースが少なくありません。経営層への稟議を通すうえでも、選定理由を客観的に説明できる基準を事前に整理しておくことが重要です。ここでは、サービス比較の場面でチェックしておきたい観点を項目別に確認します。
|
判断基準 |
確認すべきポイント |
|
従業員の利用率と満足度 |
メニューの豊富さや、全従業員が利用しやすい仕組みであるか |
|
人事担当者の運用負担 |
導入時の設備手配や、毎月の精算・在庫管理の手間がかからないか |
|
多様な働き方への対応 |
テレワークや外回りの従業員も不公平感なく利用できるか |
-
従業員の利用率と満足度を見込めるか
新しい食事施策を導入する際は、一部の従業員だけでなく全社的に高い利用率を見込めるサービスであるかを事前に確認します。健康経営の目的は組織全体の底上げであるため、特定の拠点の人しか恩恵を受けられない制度は社内の不満につながる原因です。
メニューの豊富さや利用可能店舗の多さなど、従業員目線で使い勝手の良いサービスを選ぶことが求められます。導入前に社内アンケートを実施し、従業員のニーズを把握しておく手法も検討に値します。
-
導入コストと運用にかかる人事の負担はどの程度か
初期費用や月額のランニングコストに加え、導入後の管理業務が人事担当者の負担にならないかを見極める必要があります。設置型サービスであれば商品の補充や在庫管理、賞味期限のチェックが発生し、セミナー型であれば日程調整や参加率の管理が必要となるなど、方式ごとに担当者の関与範囲は大きく異なります。
利用状況や精算がシステム上で完結する仕組みが整っているか、専任スタッフによる伴走サポートが受けられるかといった観点も含めて確認しておくと、想定外の工数発生を防ぎやすくなります。予算の範囲内で、長期的に無理なく運用できる体制を構築しておくことが重要です。
-
テレワークや外回りの従業員も公平に利用できるか
在宅勤務や営業職など、オフィスに常駐しない従業員に対しても等しく福利厚生を提供できるかは重要な比較基準となります。社員食堂や設置型社食はオフィスに出社した人しか利用できず、テレワーク主体の企業では制度の恩恵が一部に偏ってしまいます。オンライン食育セミナーや勤務地を問わない健康支援プログラム、電子マネー型の食事補助など、働き方に応じた選択肢を組み合わせると、従業員間の不公平感を抑えながら全社的な健康経営を進めやすくなります。
まとめ
健康経営における食事改善は、従業員の労働生産性向上と生活習慣病予防につながる重要な取り組みです。健康経営優良法人の認定要件にも含まれており、食育セミナーや食生活相談窓口、食事補助制度など、自社の働き方に合った施策を継続的に運用していく体制の構築が重要となります。
しかし、食事施策単体では認定要件の広範な評価項目を満たすことは難しく、施策設計から実行までを人事担当者が兼務するとなると、運用工数の重い負担となるケースも珍しくありません。
法人向け健康経営支援サービス「ALWEL(オルウェル)」は、食生活改善セミナーや従業員向けのお悩み相談窓口、フィットネスクラブの利用機会までをワンストップで提供します。健康経営調査票の「制度・施策実行」項目を幅広くカバーしながら、担当者の負担を抑えて認定取得を目指しやすくなります。食事と運動の両面から従業員のWell-beingを底上げする体制づくりは、健康経営を前進させる有効なアプローチの一つといえます。
<最後に>
野村不動産ライフ&スポーツは、2024年2025年と連続でホワイト500を取得いたしました。また野村不動産グループ各社が健康経営優良法人認定取得に向けた施策実行をサポートしております。
今後健康経営優良法人認定の取得を進めるのであれば、認定取得を強力にサポートする【ALWEL(オルウェル)】というサービスをリリースしております。 ご興味ありましたら是非ご確認ください。



