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健康経営で女性の健康支援が必要な理由は?施策やメリットを解説

健康経営において女性の健康支援は不可欠です。生産性低下の抑制や離職防止といったメリットに加え、認定取得の評価項目としても重要視されています。本記事では女性特有の健康課題への具体的な施策や導入手順、企業の成功事例を分かりやすく紹介します。

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「女性従業員の活躍を推進したいが、具体的な健康支援の方法が分からない」と悩んでいる担当者の方は多いのではないでしょうか。現代の企業経営において、女性特有の健康課題に寄り添うことは、単なる福利厚生の枠を超えた重要な成長戦略となっています。この記事では、健康経営において女性の健康支援が求められる背景から、導入すべき具体的な施策、さらには成功企業の事例までを詳しく解説します。この記事を読み終える頃には、自社で明日から取り組むべきアクションプランが明確になり、組織全体の活力を高めるためのヒントが得られるはずです。


1.なぜ今女性の健康支援が重要なのか

企業が持続的に成長するためには、全従業員が持てる能力を最大限に発揮できる環境が不可欠です。特に労働人口の多くを占める女性の健康をサポートすることは、経営的な観点からも極めて高い価値があります。


支援による期待効果 内容の解説 経営へのメリット
生産性の向上 プレゼンティーズムの解消 利益率の改善と成果の最大化
離職率の低下 キャリア継続のサポート 採用・教育コストの削減
企業評価の向上 優良法人認定の取得 社会的信用の獲得とブランド強化

労働生産性の損失を最小限に抑える

女性特有の健康不調による経済的損失は、無視できない規模に達しています。経済産業省が2024年2月に公表した試算によると、月経随伴症状や更年期症状、婦人科がん、不妊治療による労働損失は国内全体で年間約3.4兆円に上ると推定されています。 これは「プレゼンティーズム」と呼ばれる、出勤していても体調不良でパフォーマンスが低下している状態が大きな原因です。企業が積極的に支援を行うことで、これらの見えない損失を食い止め、組織全体の生産性を底上げすることが可能になります。

優秀な人材の離職を未然に防ぐ

更年期障害や不妊治療、育児との両立といった課題により、キャリアの最盛期にある優秀な人材が離職してしまうことは、企業にとって大きな痛手です。健康経営を通じて適切なサポート体制を整えることは、従業員のエンゲージメントを高め、「この会社で長く働き続けたい」という意欲を醸成します。人材獲得競争が激化する中で、女性が働きやすい環境を整えることは、採用面でも強力な差別化要因となります。

認定取得における評価を向上させる

健康経営優良法人の認定制度においても、女性の健康保持・増進に向けた取り組みは重要な評価項目として位置づけられています。2026年現在の基準では、単に制度があるだけでなく、その実施率や具体的な効果が厳しく問われるようになっています。 認定を受けることは、対外的なブランドイメージを向上させるだけでなく、投資家や金融機関からの信頼を得るためにも欠かせない要素となっています。
【関連記事】健康経営優良法人の要件とは? 認定基準や2025年の変更点を解説


2.女性特有の健康課題には何があるのか

効果的な支援を行うためには、まず女性が直面している具体的な健康課題を正しく理解する必要があります。個人差が大きい問題であることを前提に、代表的な課題を整理していきましょう。


主な健康課題 症状や影響 企業に求められる配慮
月経・PMS 腹痛、倦怠感、集中力低下 生理休暇の取得推奨、休憩室の整備
更年期障害 のぼせ、不眠、メンタルの不調 相談窓口の設置、柔軟な時間管理
婦人科がん 長期治療が必要になる可能性 検診費用の補助、治療と仕事の両立支援

月経に伴う心身の不調と業務への影響 

多くの女性従業員が、月経に関連する腹痛や腰痛、頭痛、さらにはイライラや集中力の欠如といったPMS(月経前症候群)に悩まされています。これらは毎月繰り返されるため、本人にとっては大きな負担となりますが、周囲の無理解により我慢を強いてしまうケースが少なくありません。会社側がこうした症状に対する理解を深め、休暇や勤務形態の調整をしやすくすることが、当事者の心理的な負担を大きく軽減させます。

更年期障害による離職リスクを考慮する 

40代から50代にかけて、ホルモンバランスの変化により生じる更年期障害は、管理職など責任ある立場に就く女性にとって大きな壁となります。急な発汗や動悸、不眠、気分の落ち込みといった症状は、仕事の遂行に支障をきたすだけでなく、最悪の場合は離職という選択に至らせることもあります。更年期は「誰にでも訪れるもの」という共通認識を社内に作り、適切な医療へのアクセスを支援することが、ベテラン層の活躍を支える鍵となります。

婦人科がんの早期発見をサポートする

乳がんや子宮頸がんは、働き盛りの女性に多く見られる疾患ですが、早期に発見できれば治療と仕事の両立が十分に可能です。企業としては、定期的な検診を促すだけでなく、検診を受けやすい時間的な配慮や費用の補助を行うことが求められます。早期発見・早期治療の体制を整えることは、従業員の命を守るだけでなく、長期療養による欠員リスクを最小化することにも直結します。


3.企業が導入すべき具体的な施策は

課題が明確になったら、次は具体的な解決策を導入する段階です。ハード面とソフト面の両方からアプローチすることで、実効性の高い支援が可能になります。


施策のカテゴリー 具体的なアクション例 期待される変化
教育・研修 全社員向けヘルスセミナー 無理解による摩擦の解消
相談体制 外部EAPや婦人科相談窓口 潜在的な課題の早期発見
環境整備 フィットネス施設の利用支援 不調の根本的な改善と活力向上
柔軟な制度 時間単位有給、中抜け制度 仕事と健康管理の両立

正しい知識を得るための教育を行う

最も基礎的でありながら効果が高いのが、ヘルスリテラシーを高めるための研修です。女性特有の健康課題について、女性従業員本人はもちろん、男性管理職も一緒に学ぶ機会を作ってください。正しい知識を持つことで、「甘え」や「わがまま」といった誤解を解消し、お互いに配慮し合える職場環境が醸成されます。専門医を講師に招いたオンラインセミナーなどは、気軽に参加しやすく、理解を深めるための良いきっかけとなります。

安心して相談できる窓口を設置する

健康に関わる悩みは非常にデリケートであるため、社内の上司には話しにくいと感じる人が多いのが実情です。そこで、外部の専門家や産業医に直接相談できる窓口を設置することが重要となります。匿名性が担保された場所で専門的なアドバイスを受けられることは、従業員の不安を解消し、早期の対策を可能にします。相談窓口があること自体が、会社が従業員を大切にしているというメッセージとして伝わります。

運動習慣を定着させて不調を緩和する

適度な運動は、血流を改善しホルモンバランスを整える効果があるため、PMSや更年期症状の緩和に非常に有効です。 例えば、法人向けフィットネスプログラムを導入し、業務の合間にできるストレッチやヨガを取り入れることをおすすめします。会社として運動機会を創出することは、単なる不調の緩和だけでなく、リフレッシュによる意欲向上や、社内のコミュニケーション活性化にも大きく寄与します。
【関連記事】福利厚生でジムを導入する効果は?失敗しない選び方と税制面を解説

柔軟に働ける勤務制度を整備する

体調の変化に合わせて無理なく働けるよう、フレックスタイム制やテレワーク制度を積極的に活用してください。体調が優れない日は自宅で静かに業務を行ったり、一時的に中抜けして通院したりできる環境は、女性従業員にとって大きな安心材料となります。制度を形骸化させないためには、経営トップが自ら制度の利用を推奨し、心理的な安全性を高めることが不可欠です。


4.支援を導入するための具体的な手順

施策を成功させるためには、いきなり導入するのではなく、段階的なステップを踏むことが求められます。実務担当者が迷わず進められるよう、具体的な手順を解説します。


施策のカテゴリー 具体的なアクション例 期待される変化
教育・研修 全社員向けヘルスセミナー 無理解による摩擦の解消
相談体制 外部EAPや婦人科相談窓口 潜在的な課題の早期発見
環境整備 フィットネス施設の利用支援 不調の根本的な改善と活力向上
柔軟な制度 時間単位有給、中抜け制度 仕事と健康管理の両立

手順1:自社の課題をデータで把握する

まずは、現状の社内状態を客観的に把握することから始めてください。従業員アンケートを実施し、「どのような健康不安を感じているか」「制度の利用を阻む壁は何か」といった本音を可視化します。この際、健診結果のデータやストレスチェックの結果と組み合わせて分析することで、優先的に取り組むべき部署や課題が明確になります。

手順2:経営層の合意を形成する

健康経営は、経営課題としてトップダウンで推進する必要があります。手順1で得たデータに基づき、「女性の健康支援がいかに業績や離職防止に貢献するか」を費用対効果の観点からプレゼンしてください。経営層がこの取り組みを経営戦略の要であると認識し、対外的にコミットメントを発信することが、社内の空気を大きく動かす原動力となります。

手順3:リテラシー教育と環境を整える

合意が得られたら、いよいよ施策の実行です。まずは全社的なキックオフ研修を実施し、なぜ今この取り組みが必要なのかという目的を共有します。並行して、相談窓口の設置や勤務制度の改定といったハード面の整備を進めます。一度に全てを変えようとせず、まずは特定の部署で試験的に導入し、課題を洗い出しながら拡大していく手法も有効です。

手順4:効果を定期的に測定する

施策を実施して終わりにするのではなく、定期的に効果を測定し、PDCAサイクルを回してください。アンケートの再実施や制度の利用率、生産性の指標などをチェックし、期待した成果が出ているかを確認します。成果が出ている部分は社内外に積極的に公表し、課題がある部分は従業員の声を聞きながら修正を加えることで、施策の精度をより高めていくことができます。


5.取り組みに成功している企業の具体的な事例

他社の成功事例を参考にすることで、自社の施策をより具体化させることができます。2026年現在、注目されている企業の取り組みを見ていきましょう。

花王株式会社のアジア圏に広がる女性健康支援プロジェクト

花王株式会社では、研究所と事業部が一体となった「アジアフェムテック・フェムケアプロジェクト」を展開し、2023年に「女性の健康経営アワード」推進賞を初受賞しました。同社では管理職向けに「女性の健康リテラシー向上マネジャー研修」を社内外で実施し、女性特有の症状への理解とコミュニケーションを促進することで働きやすい職場環境づくりに貢献しています。産後の孤独解消を目的としたリアルイベント(年3回計100組対象)、生理や更年期の体験談を共有できる「フェムケアエピソードバンク」、職場トイレへの生理用品常備「職場ロリエ」など、多角的な施策を日本およびアジア5つの国と地域で展開している点が特徴です。

アルティウスリンクの多様な制度 

アルティウスリンク株式会社では、不妊治療と仕事の両立を支援する休職制度や、更年期障害を理由とした特別休暇など、ライフステージに合わせた柔軟な制度設計を行っています。大規模なコールセンター運営などで培ったノウハウを活かし、多様な働き方を認める風土が醸成されています。これにより、ライフイベントによる離職を大幅に抑制することに成功しています。

丸紅株式会社のフェムテックプログラムと男女共同参画

丸紅株式会社では、女性の健康維持・増進を健康経営の主要テーマの一つに掲げ、「丸紅フェムテックプログラム」を導入しています。このプログラムでは、月経や更年期の不調に対してオンライン診療・相談を提供し、必要に応じて低用量ピルや漢方などを処方する体制を整えている点が特徴です。また、男女問わず参加できる「女性のカラダ知識セミナー」をオンライン開催し、職場メンバー間の相互理解を促進しています。さらに婦人科がんの早期発見のため人間ドック費用補助を増額するなど、女性が活躍し続けられる環境づくりに注力しており、健康経営銘柄2025に3年連続で選定され、健康経営優良法人(ホワイト500)には8年連続で認定されています。


まとめ

この記事の要点をまとめます。


  • 健康経営における女性の健康支援は、労働生産性の向上と優秀な人材の離職防止に直結する戦略的な投資である。
  • 月経や更年期、婦人科がんといった女性特有の課題に対し、企業は正しい知識の習得と柔軟な制度設計を並行して行う必要がある。
  • 成功の鍵は、現状の課題をデータで把握し、経営層を巻き込んで継続的にPDCAサイクルを回すことにある。
  • 外部の専門窓口や、不調緩和に効果的なフィットネスプログラムを積極的に活用することが、実効性の高い支援へと繋がる。

女性の健康を支えることは、単に一人の従業員を助けることではなく、組織全体の多様性を認め、強いチームを作るための第一歩です。まずは小さな研修やアンケートから始めて、一人ひとりが輝ける職場をデザインしていきましょう。


<最後に>

当社では女性課題に対応する各種健康セミナーやサービスをご用意しております。
オンライン、オフラインどちらでも開催出来ますので是非お声掛けください。

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