健康経営の取り組み事例6選!企業の成功施策と進め方を解説
健康経営の取り組み事例を知りたい人事・経営者向けに、具体的な施策アイデアと成功事例を厳選して解説します。メンタルヘルス対策や運動不足解消などの身近な事例から、健康経営優良法人認定につながる進め方まで網羅。自社に合う施策が見つかります。
健康経営の取り組みは、自社の健康課題に直結する身近な施策から小さく始め、従業員の参加率を高める工夫を凝らすのが原則です。自社のリソースに合わせた施策の選び方から、課題別の具体的な成功事例、健康経営優良法人認定に向けた3つのステップまでを通して整理します。
ALWELでは、年間スケジュールのひな型のご提示と健康経営アドバイザーへのご相談から、施策の実行までをまとめてご提供しています。何から着手するかが決まっていない段階からご相談いただけます。
1.健康経営の取り組みを成功させる前提知識
健康経営の施策を形骸化させないためには、なぜ企業に健康経営が求められるのかという背景を押さえたうえで、従業員を巻き込む工夫を凝らすことが欠かせません。
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観点 |
要点 |
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企業に求められる背景 |
人的資本経営の浸透や労働力不足を背景に、投資としての健康管理が重視されている |
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参加率向上の工夫 |
インセンティブ付与やゲーム要素の導入などで、従業員が自発的に楽しめる仕組みを作る |
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健康経営が企業に求められる背景
企業における健康管理は、福利厚生の枠を超えて企業価値を左右する戦略的な投資として位置づけることが重要です。少子高齢化に伴う深刻な人手不足や、人的資本経営への関心の高まりを背景に、従業員の心身の健康が労働生産性に直結するとの認識が定着してきた側面があります。資金や人員に余裕のある大企業を中心に推進されてきた歴史を持つ反面、リソースの限られる中小企業では担当者の負担が先行して推進しにくいケースも珍しくありません。
【関連記事】人的資本経営とは?注目される背景や実践ステップ・具体的な企業事例
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従業員の参加率を高める工夫
健康経営の施策は、従業員が自発的に参加したくなるようなインセンティブやゲーム要素を取り入れることが成功につながりやすいと考えられます。
経済産業省の健康経営度調査では、社内イベントやインセンティブ(ポイント付与・表彰制度など)を活用した従業員参加型の取り組みが評価項目に含まれており、参加率や達成率などの効果測定の重要性も示されています。
単に健康情報を発信するだけの一方的なアプローチでは、日頃から健康意識の低い層にはメッセージが届きません。まずは参加ハードルの低いイベントから始め、少しずつ社内の機運を高めていくアプローチが検討に値します。
2.【課題別】健康経営のユニークな取り組み事例6選
自社の健康課題に合わせて、他社が実践している具体的な取り組み事例を課題別に整理します。
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課題 |
施策の要点 |
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運動不足解消 |
歩数計測ツールを活用したウォーキングイベントで日常的な運動習慣を定着させる |
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食生活改善 |
健康的な社食や仕出し弁当の導入で、栄養バランスの偏りを職場で解消する |
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メンタルヘルス対策 |
社外の専門家による匿名相談窓口を設け、心理的な相談ハードルを下げる |
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睡眠改善 |
睡眠セミナーの開催や計測デバイスの配布で、質の高い睡眠をサポートする |
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感染症対策 |
インフルエンザなどの予防接種費用を企業が全額補助し、集団感染を防ぐ |
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コミュニケーション促進 |
運動会やスポーツ大会を現代風に再定義し、部署間の交流機会を創出する |
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事例1. 運動不足解消:ウォーキングイベントの開催
リモートワークやデスクワークによる運動不足の解消には、全社的なウォーキングイベントの開催が効果的です。経済産業省「健康経営優良法人取組事例集」では、ネッツトヨタ山陽株式会社の事例が紹介されています。同社は従業員に電子万歩計を携行してもらい、個人別・部署別の歩数実績を毎月ニュース形式で社内公表しています。加えてウォーキングコンテストも随時実施し、楽しみながら継続できる環境づくりを工夫しています。初期費用を抑えつつ日常業務の延長線上で手軽に参加できるため、運動習慣のない従業員を巻き込む手段として定着しやすい施策です。
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事例2. 食生活改善:健康的な社食・お弁当の導入
従業員の食生活改善には、社内食堂のメニュー見直しや栄養バランスに配慮した弁当サービスの導入が効果を発揮しやすい傾向にあります。ネッツトヨタ山陽株式会社では、従業員がゆっくり食事できるよう本社社員食堂をリニューアルし、カロリー別におかずを選べるヘルシー仕出し弁当の提供も行っています。食堂の運営には一定のスペースとコストがかかるため、小規模なオフィスでは設置型の健康惣菜サービスを活用するケースも増えています。
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事例3. メンタルヘルス対策:外部相談窓口の設置
メンタルヘルス不調の早期発見には、社内の人間関係から独立した外部専門家による相談窓口が有効です。厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」でも、プライバシー保護と相談体制の整備は重要な要素として位置づけられています。人事や上司が兼任する窓口では評価への影響を恐れ本音を引き出しにくく、匿名で利用できるチャット相談や提携カウンセラーとのオンライン面談を導入し、心理的なハードルを可能な限り下げる体制が実用的です。
参考:厚生労働省「『労働者の心の健康の保持増進のための指針』(メンタルヘルス指針)」
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事例4. 睡眠改善:睡眠セミナーとデバイス配布
日中の集中力低下やミスを防ぐため、睡眠の質向上に特化した支援を行う企業が増えています。専門家を招いた睡眠改善セミナーの開催と併せて、睡眠状態を可視化できるウェアラブルデバイスを従業員に配布する施策が代表的です。自分の睡眠サイクルや深い眠りの時間を客観的なデータとして把握することが、生活習慣を見直す動機づけにつながりやすくなります。
経済産業省「健康経営銘柄2026選定企業紹介レポート」では、日清食品ホールディングスが「社員のWell-beingと高いパフォーマンスの同時達成」を目標に掲げ、2018年の健康経営宣言以降、ウェアラブルデバイスを活用した研究や運動促進施策を戦略的に実施しています。産業医療体制の強化に加え、現場起点のユニークな施策を多角的に展開した結果、社員一人ひとりの健康意識が高まり、生産性向上といった成果が生まれ始めています。
参考:経済産業省「健康経営銘柄2026 選定企業紹介レポート」
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事例5. 感染症対策:予防接種費用の全額補助
秋冬のインフルエンザ流行などによる集団感染を防ぐため、予防接種費用を企業側で全額補助する施策が広く定着しています。
経済産業省の「健康経営優良法人(中小規模法人部門)認定申請書」でも、感染症予防の評価項目として「予防接種の社内実施」「接種費用の補助」「接種時の就業時間認定や有給特別休暇の付与」などが明示されており、集団接種と費用補助は国が推奨する標準的な健康経営施策として位置づけられています。社内に医師を招いて就業時間中に集団接種を実施することで、従業員が個別に医療機関を受診する手間を省き、組織全体の接種率を大幅に引き上げる効果が見込めます。
参考:経済産業省「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)認定申請書(素案)」
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事例6. コミュニケーション促進:社内運動会の再定義
リモートワークの普及などで希薄になりがちな社内コミュニケーションを活性化するため、社内運動会を現代風に再定義して復活させる事例が存在します。
経済産業省「健康経営優良法人取組事例集」でも、創業10周年を機に「弘リンピック」と称した全社員参加型の運動会を始め、年1回・計12回にわたり継続してきた企業事例が紹介されています。アルバイトも含め全社員が集う唯一の機会として、社員がホスト役となる運営が根付いています。
近年ではオンライン参加型のeスポーツや謎解きを取り入れたチーム対抗戦など、運動が苦手な層でも参加しやすいプログラムへ変更する工夫も広がっており、部署間の垣根を越えた対話や心理的安全性のある職場環境の構築に寄与しています。
3.健康経営優良法人認定に向けた進め方のステップ
健康経営の取り組みを外部からの評価に繋げるため、健康経営優良法人の認定取得を目指す具体的なステップを整理します。
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ステップ |
実践の要点 |
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1. 健康宣言の発信 |
トップが健康経営の推進を社内外に宣言し、取り組みの機運を高める |
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2. 体制構築と課題把握 |
担当部署を設置し、健康診断結果などから自社の健康課題を洗い出す |
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3. 施策実行と効果検証 |
計画に基づき施策を実行し、定期的な効果検証を通じて改善を繰り返す |
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1. 経営層による「健康宣言」の発信
健康経営の第一歩は、経営トップが従業員の健康管理を重要課題として位置づけ、「健康宣言」を社内外に向けて発信することから始まります。所属する健康保険組合のサポート事業にエントリーし、自社のウェブサイトや社内報で健康づくりの方針を明文化するプロセスが一般的です。トップ自らが経営方針の一部としてコミットメントを明確に示すことで、現場の従業員や担当部署が施策を推し進めやすくなります。
【関連記事】健康宣言とは?メリットや具体的な申請手順を分かりやすく解説します
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2. 推進体制の構築と課題の洗い出し
宣言の後は、人事部門や産業医を中心とした推進体制を構築し、客観的なデータに基づく自社の健康課題を洗い出します。定期健康診断の受診結果、ストレスチェックの集団分析データ、残業時間の推移などを掛け合わせ、どの部署にどのような不調のリスクが潜んでいるかを特定していく作業です。担当者への負荷が大きくなる場合は、外部のコンサルティングサービスを活用してデータ分析の一部を委託する選択肢も検討に値します。
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3. 具体的な施策の実行と効果検証
課題が特定できたら具体的な施策を実行し、あわせて定期的な効果検証をセットで行いPDCAサイクルを回す形を整えることが推奨されます。経済産業省が定める認定基準においても、制度の導入だけでなく評価と改善のプロセスが必須項目として組み込まれているためです。
施策をやりっぱなしにしてしまうと、従業員の関心が薄れて本来の目的を見失うことも珍しくありません。参加率やアンケートの満足度といった定量・定性データの両面から振り返りを行い、翌年度の計画へ反映させる仕組みを構築していきます。
まとめ
健康経営の取り組みは、自社の健康課題に合致した施策を選び、従業員が無理なく参加できる仕組みを整えていくプロセスです。運動不足の解消からメンタルヘルス対策まで、目的に応じた身近なアプローチを積み重ねることで、結果として生産性の向上や離職率の低下につながっていきます。
一方で、運動プログラムの設計やセミナー講師の手配、イベントの企画運営までを自社の人事部門だけで完結させるには、膨大な工数と専門的なノウハウが必要です。本来の業務と並行して手探りで健康経営を推進した結果、施策が形骸化して効果を実感できないまま頓挫するケースも存在します。
自社のリソースだけで推進することに限界を感じた場合は、法人向けの健康支援サービスを提供するフィットネス企業やヘルスケア企業への相談を検討するアプローチが効果を発揮します。オンラインフィットネスや健康セミナー、ウォーキングイベントの企画運営など、従業員が楽しみながら参加できるプログラムの設計から効果検証までをワンストップで委託できるため、担当者の負担を抑えつつ施策の質と継続性を高めることが可能です。
<最後に>
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