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福利厚生にかかる費用の相場は?平均額や内訳・経費計上の要件を解説

「福利厚生費の相場が知りたい」「経費計上のルールがわからない」と悩む担当者に向けて、従業員1人あたりの平均費用や法定福利費・法定外福利費の違い、非課税となる要件を詳しく解説します。自社に合った制度を適正コストで導入し、従業員満足度を高めるためのヒントが満載です。

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「自社の福利厚生にかかる費用は平均と比べて適正なのだろうか」という疑問をお持ちではないでしょうか。

この記事では、企業が負担する福利厚生費の相場から、法定福利費と法定外福利費の違い、経費として計上するための要件までを詳しく解説します。読み終わると、税務リスクを避けながら従業員満足度を高められる福利厚生制度を、適正なコストで導入できるようになります。

1.福利厚生にかかる費用の相場と内訳

福利厚生の費用は企業が従業員を雇用し、長く健康に働いてもらうための投資と位置づけられています。まずは一般的な企業がどれくらいの金額を福利厚生に充てているのか、目安となるデータを見ていきましょう。


費用の種類

従業員1人1ヵ月あたりの平均額

主な内訳

福利厚生費合計

約108,517円

法律で義務付けられた費用と任意の費用の合計

法定福利費

約84,392円

健康保険

厚生年金保険

労働保険など

法定外福利費

約24,125円

住宅手当

通勤交通費

食事補助

健康診断など


1-1.従業員1人あたりの平均費用

一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が発表した「第64回 福利厚生費調査結果報告」(2019年度)によると、企業が負担する従業員11ヵ月あたりの福利厚生費は平均で約108,517円です。

この金額は、正社員だけでなくすべての常用従業員を含めた平均値として算出されています。企業規模や業種によっても差はありますが、多くの企業が毎月これだけの費用を従業員のために支出していることがわかります。

自社の1人あたり投資額を把握しておくと、採用力や従業員満足度を客観的に評価する指標として活用できます。

参考:経団連「2019年度福利厚生費調査結果の概要


1-2.法定福利費と法定外福利費の割合

福利厚生費は大きく分けて、法律で義務付けられている法定福利費と、企業が独自に設定する法定外福利費の二つに分類されます。

先述の経団連の調査では、約10万8,517円のうち、法定福利費が約84,392円、法定外福利費が約24,125円という内訳になっています。つまり、企業が負担する福利厚生費の約8割は、健康保険や厚生年金などの社会保険料で占められている計算です。

社会保険料は給与水準に連動して増加するため、企業が独自にコントロールしやすいのは、残りの約2割にあたる法定外福利費の領域と言えます。


2.法律で義務付けられる法定福利費用の種類

法定福利費は、法律で企業に負担が義務付けられている福利厚生費用であり、要件を満たすすべての従業員に対して支払う必要があります。

経費計上や節税の観点からも、どのような項目が含まれるのかを正しく理解しておくことが大切です。


保険・制度の名称

企業負担の目安

主な目的

健康保険・介護保険

労使折半(半額負担)

従業員の病気やケガ、介護に対する医療保障

厚生年金保険

労使折半(半額負担)

老後や障害状態になった際の年金給付

雇用保険

事業主が多く負担

失業時の給付や教育訓練の支援

労災保険

事業主が全額負担

業務上や通勤中のケガ、病気に対する補償

子ども・子育て拠出金

事業主が全額負担

児童手当や子育て支援事業への資金拠出


2-1.社会保険料における企業負担

法定福利費の大きな割合を占めるのが、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料といった社会保険料です。これらは原則として、従業員と企業が半分ずつ負担する「労使折半」の仕組みを採用しています。企業は毎月の給与から従業員負担分を天引きし、自社の負担分と合わせて納付する義務を負います。

保険料率は毎年のように見直される可能性があり、従業員の給与が上がれば連動して企業の負担額も増加するため、予算計画を立てる際には常に最新の料率を確認することが大切と言えるでしょう。

参考:厚生年金保険の保険料|日本年金機構

参考:費用の負担|健康保険制度の概要|協会けんぽの事業|協会けんぽについて|協会けんぽ


2-2.労働保険料と子ども・子育て拠出金

社会保険料以外にも、雇用保険料や労災保険料といった労働保険に関する費用が法定福利費に含まれます。

雇用保険料は企業と従業員で負担割合が異なり、企業のほうが多く負担するルールです。また、業務中や通勤中の事故に備える労災保険料や、社会全体の子育て支援に充てられる「子ども

これらの費用も法律で定められた義務であるため、支払いを怠ると罰則が科される可能性がある点に注意してください。

参考:厚生労働省「労働保険料のうち、労災保険分は全額事業主負担、雇用保険分は事業主と労働者双方の負担になります(PDF)


3.企業が独自に定める法定外福利費用の種類

法定外福利費は、企業が任意で導入し、従業員のモチベーション向上や働きやすい環境づくりを目的に支給する費用です。

競合他社との差別化や採用力強化に直結するため、自社の課題に合わせて最適な制度を選ぶ必要があります。


法定外福利費の種類

費用の目的と特徴

導入例

住宅関連の費用

生活費の大きな割合を占める住居費の補助

住宅手当

家賃補助

社宅の提供

交通・通勤の費用

職場に通うための移動コストの補填

通勤交通費の支給

駐車場代の補助

健康・医療のサポート

従業員の心身の健康維持と病気予防

健康診断の費用補助

ストレスチェック

ライフサポート

日常生活や自己成長に向けた支援

食事補助

自己啓発セミナーの受講費用


【関連記事】中小企業の福利厚生はどう選ぶ?コストを抑えて採用に勝つ導入手順


3-1.住宅関連費用や通勤手当の補助

法定外福利費の中でも、多くの企業で導入され、かつ金額的なウェイトが大きいのが住宅手当や家賃補助などの住宅関連費用です。

住居費は従業員の生活費において大きな負担となるため、これを企業が補助することは従業員の満足度向上に直結します。

また、毎日の出社にかかる通勤交通費を全額または一部支給する通勤手当も、一般的な福利厚生として広く定着している状況です。

どちらの費用も、従業員が安心して長く働ける基盤を作るために効果的な施策と言えます。


3-2.食事補助や健康診断のサポート

従業員の健康維持に直接関わる福利厚生として、食事補助や健康診断の費用負担も人気を集めています。

社員食堂の運営だけでなく、最近ではお弁当の宅配サービスや、提携する飲食店での割引など、食事補助の形態が多様化しています。

さらに、法律で義務付けられた定期健康診断の費用に加え、年齢に応じた人間ドックやインフルエンザの予防接種費用を企業が負担するケースも見られます。

こうした健康投資は、従業員が病気で休職するリスクを減らし、長期的な生産性向上をもたらすため、企業にとっても有益な取り組みと言えるでしょう。

【関連記事】健康経営に役立つ福利厚生とは?おすすめ施策や成功事例を解説


4.福利厚生費を経費計上するための重要な要件

福利厚生にかかった費用を経費として処理し、非課税の扱いを受けるためには、税務上の厳しいルールを守る必要があります。

これらのルールを満たさない場合、従業員に対する給与とみなされて所得税が課され、追徴課税のリスクが生じるため慎重な対応が求められます。


経費計上の基本要件

概要と税務上の判断基準

対象の公平性

すべての従業員が平等に利用できる制度であること

金額の妥当性

社会通念上、常識的な金額の範囲内に収まっていること

規程の整備と運用

制度の目的や条件を明記した福利厚生規程を定め、実態としてその通りに運用・記録保管されていること


4-1.すべての従業員を対象とする公平性

福利厚生費として認められるための一番重要な要件は、すべての従業員を対象とした公平な制度であることです。特定の役員や一部の部署の従業員だけが利用できるような制度は、福利厚生費ではなく給与や交際費として扱われる可能性が高くなります。

雇用形態や勤続年数によって補助の内容に合理的な差を設けることは可能ですが、基本的には全員が平等に恩恵を受けられる仕組みでなければなりません。

税務調査が入った際にも、この公平性が客観的に証明できる状態にしておくことが大切と言えます。


4-2.社会通念上妥当な金額範囲の維持

提供する福利厚生の内容や金額が、社会一般の常識に照らし合わせて妥当な範囲であることも重要な要件です。

たとえば、従業員一人あたり数十万円もするような豪華な社員旅行や、高額すぎるカタログギフトの支給などは、福利厚生の枠を超えていると判断されます。

また、国税庁の規定によれば、福利厚生として、食事補助を非課税とするためには、従業員が食事代の半分以上を負担し、かつ企業側の負担額が月額7,500円(税抜き)以下でなければならないという具体的な上限額が定められています(20264月に月額3,500円から引き上げ)

このように、項目ごとに設けられた税務上の基準や上限額を正しく理解し、適正な金額内で運用するようにしてください。


4-3.明確な福利厚生規程の整備と運用

公平性と妥当性を担保し、税務調査のリスクを下げるためには、社内で福利厚生規程をしっかりと定めておくことが必要です。

規程には、制度の目的、対象となる従業員の範囲、支給の条件、金額の上限などを詳細に明記し、全従業員に周知してください。ただルールを作るだけでなく、実際に規程通りに運用されている実態があることも問われます。

ルールが形骸化していないか定期的に見直しを行い、証拠となる領収書や利用記録を適切に保管しておくことで、安心して福利厚生費を経費計上できるようになるでしょう。


 


5.費用を抑えて充実させる福利厚生代行サービス

自社で複数の福利厚生制度を一から企画し、運用・管理を行うには、人事担当者に大きな負担がかかりやすくなります。

そこでおすすめなのが、低コストで多彩なメニューを提供できる福利厚生代行サービス(アウトソーシング)の活用です。


サービスの種類

特徴とおすすめの企業

パッケージプラン

定額で幅広いサービスが利用可能であり手間をかけず導入したい企業向け

カフェテリアプラン

ポイントを付与し従業員が自由に選択でき独自性を出したい企業向け


参考:経団連「2018年度福利厚生費調査結果の概要(PDF)


5ー1.アウトソーシングを活用するメリット

福利厚生代行サービスを利用する大きなメリットは、運用にかかる時間とコストを大幅に削減できることです。自社で提携先を開拓したり、従業員からの申請を個別に処理したりする手間が省けるため、人事担当者はコア業務に集中できるようになります。

また、従。

中小企業であっても大企業に近い水準の福利厚生を提供しやすくなるため、採用の際のアピールポイントとしても有効と言えます。


5ー2.提供されるプランの主な違いと選び方

福利厚生代行サービスには、主にパッケージプランとカフェテリアプランの二つの種類が存在します。

パッケージプランは、あらかじめ用意された多数のサービスメニューを定額で自由に利用できる形式であり、導入のしやすさとコストの低さが魅力です。

一方のカフェテリアプランは、企業が従業員に一定のポイントを付与し、従業員が自分のライフスタイルに合わせて好きなメニューを選んでポイントを消化する仕組みとなっています。

従業員の年齢層やニーズが多様化している企業にはカフェテリアプランが適していますが、予算の管理や制度設計の手間を考慮し、自社に最適なプランを選択することが成功の鍵と言えるでしょう。



まとめ

この記事の要点をまとめます。


  • 企業が負担する福利厚生の費用は法定福利と法定外福利を合わせて月額約10万円強である
  • 経費として非課税で処理するためには公平性や社会通念上妥当な金額であることが求められる
  • 費用や運用の手間を削減しつつ充実させるなら福利厚生代行サービスの活用が効果的である

自社の現状と予算に合わせた最適な福利厚生制度を構築し、従業員の働きやすい環境づくりを進めていきましょう。


<最後に>

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