健康経営アプリの選び方と従業員参加率を上げる導入ポイント
健康経営アプリは、従業員の健康状態を可視化し、運動習慣の定着やメンタルヘルス不調の予防を仕組み化するツールです。導入により従業員の健康意識を高めるだけでなく、経済産業省が推進する「健康経営優良法人」の認定取得に向けた具体的な施策としても機能します。本記事では、健康経営アプリの主な機能と導入のメリット、自社の課題に合った選び方の基準から、社内で利用を定着させるための運用ポイントまでを整理します。
必要な施策と社内の体制によって、ご提供できる範囲は変わります。現在の状況をお聞かせいただければ、対応できる範囲と進め方、費用の考え方を個別にご案内します。
1.健康経営アプリとは
健康経営アプリは、企業が従業員の健康管理を戦略的に進めるための基盤となるツールです。導入によって解決が期待できる課題は、従業員の身体面の改善からメンタル面の予防、さらには管理業務そのものの効率化まで多岐にわたります。
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解決できる課題 |
導入による具体的な効果 |
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運動不足・生活習慣の改善 |
歩数や食事の記録を通じて、従業員の健康意識と行動の変化を促す |
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メンタルヘルス不調の予防 |
定期的なコンディション入力により、ストレス状態の変化を早期に検知する |
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健康管理業務の効率化 |
点在する健康データを一元管理し、分析や施策立案にかかる手間を削減する |
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従業員の運動不足や生活習慣の乱れを改善できる
健康経営アプリを導入することで、従業員が自身の運動量や食事内容を日常的に意識し、生活習慣を改善するきっかけを作れます。テレワークの普及などに伴う慢性的な運動不足は、多くの企業が抱える課題です。アプリを通じて日々の歩数や消費カロリーが可視化されると、従業員が自身の健康状態を客観的に把握できるようになります。結果として、通勤時に一駅分歩く、意識して階段を使うといった小さな行動の変化につながるケースも珍しくありません。
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メンタルヘルスの不調を早期に発見できる
定期的なコンディション入力機能を備えたアプリを活用すると、従業員のメンタルヘルス不調の兆候を早期に検知できます。年に1回のストレスチェックだけでは、日々の業務における心理的な負担の変化を追い切れません。日々の気分や睡眠時間、疲労度をアプリで記録する仕組みがあれば、状態の悪化が深刻化する前に対策を打てます。個人のプライバシーに配慮した設計が前提となりますが、組織全体のストレス傾向を把握する材料としても機能します。
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担当者の健康管理業務の負担を軽減できる
従業員がアプリに入力したデータがシステム上に集約されるため、総務や人事担当者の健康管理業務にかかる工数を大幅に削減できます。紙や表計算ソフトを用いたアナログな管理では、情報の収集と集計だけで膨大な時間を要することが一般的です。アプリと連携した管理画面を使えば、参加率や平均歩数などの指標を自動で集計し、健康経営優良法人の認定申請に必要な実績データとしてスムーズに活用できます。
2.健康経営アプリに搭載されている主な機能
健康経営アプリには、従業員の行動を促す仕掛けから心身の状態を記録・管理する仕組みまで、目的の異なる複数の機能が搭載されています。自社に必要な機能を見極めるために、代表的な機能の種類と役割を整理します。
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主な機能 |
具体的な役割・特徴 |
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ポイント付与・イベント |
歩数や目標達成に応じた報酬や、社内ランキングで参加の動機を作る |
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コンディション入力 |
日々の気分や体調、睡眠時間を記録し、心身の変化を可視化する |
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健康診断データの管理 |
過去の健診結果をアプリ上で確認し、自身の健康リスクを把握する |
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歩数カウント・運動記録によるポイント付与機能
歩数や運動の記録に応じてポイントを付与する機能は、従業員が健康づくりを楽しみながら継続するための効果的な動機付けになります。健康に関心が薄い層を巻き込むには、健康になること以外のメリットを提示する工夫が重要です。貯まったポイントを電子マネーやギフト券、社内の福利厚生サービスと交換できる仕組みがあれば、運動を始める初期のハードルを大きく下げられます。また、部署ごとのチーム対抗戦などの社内イベント機能を活用すれば、社内コミュニケーションの活性化につながるケースも多いです。
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ストレスチェック・コンディション入力機能
毎日の体調や気分を簡単な操作で入力できる機能は、従業員自身のセルフケア意識を高めるとともに、産業医や人事担当者との連携をスムーズにします。出勤時や退勤時に、その日の調子をアイコンで選択するといった手軽なUIが採用されていることが一般的です。記録が蓄積されることで、自身のストレスの波や睡眠不足の傾向を客観的に振り返る材料として役立ちます。状態の悪化が続く従業員に対しては、アプリを通じて産業医の面談を勧奨するメッセージを自動送信できるツールも選択肢に入ります。
【関連記事】産業医面談とは?対象基準や話す内容、拒否された時の対応まで解説
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健康診断結果のデータ管理機能
過去数年分の健康診断結果をスマートフォン上でいつでも確認できる機能は、自身の健康リスクに対する従業員の理解を深める効果があります。紙で配付された健診結果は紛失しやすく、過去の数値との比較が難しいという課題がありました。アプリ上で経年変化をグラフ化して確認できれば、体重や血圧、血糖値などの具体的な改善目標を立てやすくなります。健診結果に基づき、個人の状態に合わせた運動や食事のアドバイスを自動で提供する機能を備えたアプリも選択肢の一つです。
3.自社に合った健康経営アプリの選び方
健康経営アプリは製品ごとに得意領域が異なるため、機能の多さだけで比較すると自社の実態に合わないツールを選んでしまうリスクがあります。導入後の形骸化を防ぐために、選定時に押さえておくべき判断基準を紹介します。
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アプリ選定の基準 |
確認すべきポイント |
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自社課題との適合性 |
運動促進、メンタルケア、データ管理のうち何を優先するか |
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操作性と継続性 |
ITツールに不慣れな従業員でも迷わず使えるUI設計になっているか |
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外部連携の柔軟性 |
既存の人事システムやウェアラブル端末とスムーズに連携できるか |
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解決したい自社の課題(運動・メンタル・管理)と合っているか
アプリの導入を検討する際は、自社が抱える健康課題を整理し、その解決に強みを持つ製品を選ぶ手順が基本です。製品ごとに、運動習慣の定着に特化したもの、メンタルヘルス対策を重視したもの、データ管理機能が充実したものなど、得意とする領域が異なります。テレワークによる運動不足解消が急務であればゲーミフィケーション機能が豊富なアプリを、休職者の増加が課題であればコンディション入力と相談機能が充実したアプリを選ぶのが標準的なアプローチです。
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従業員が日常的に使いやすい操作性か
毎日継続して利用してもらうためには、直感的に操作でき、入力の負担が少ないアプリを選ぶ視点が重要になります。どれほど高機能なシステムでも、操作が複雑であれば従業員の利用率が低下する原因となります。アプリを起動してから記録を完了するまでのステップが短いことや、歩数が自動で連携される仕組みが備わっているかの確認が必要です。導入前に一部の部署でトライアルを実施し、ITツールに不慣れな年齢層の従業員から使用感のフィードバックを集めるケースもあります。
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既存のシステムやウェアラブル端末と連携できるか
自社で既に導入している人事システムや、スマートウォッチなどのウェアラブル端末との連携機能は、運用の利便性に直結する重要な要素です。システム間でデータが分断されると、人事担当者のデータ集約作業が二度手間になるリスクが生じます。Apple WatchやGoogle Fitといった標準的なヘルスケアデータと自動で同期できる機能があれば、従業員が歩数や睡眠データを手動で入力する手間を大幅に省けます。既存のインフラ環境と照らし合わせ、追加の開発コストが発生しないかを事前に検証することが推奨されます。
4.健康経営アプリの導入を成功させるポイント
アプリは導入しただけで従業員の行動が変わるわけではなく、初期の巻き込み方と運用の仕組みが定着率を大きく左右します。参加率が伸び悩む原因の多くはツールの性能ではなく、告知や動機づけ、改善サイクルの設計にあります。
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導入成功のポイント |
具体的なアクション |
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経営層からの告知 |
トップメッセージとして健康経営の目的とアプリ導入の意義を発信する |
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インセンティブ設計 |
ポイント付与や社内表彰など、参加意欲を高める報酬を用意する |
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定期的なデータ分析 |
利用状況や参加率を測定し、課題に応じて施策の軌道修正を行う |
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経営層からのメッセージと共に全社へ告知する
健康経営アプリの導入を従業員へ発表する際は、経営層が自身の言葉で健康経営への想いや導入の目的を伝える体制が効果的です。単に「新しいアプリを導入しました」という事務的な通達だけでは、会社から管理されるというネガティブな印象を持たれる懸念があります。「従業員の健康が会社の成長に直結する」というメッセージと共に、社長や役員が率先してアプリを利用する姿勢を示すことで、全社的な取り組みとしての本気度が伝わりやすくなります。
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ポイントやインセンティブを活用して参加の動機を作る
健康への関心が低い従業員に参加を促すには、アプリの利用行動に対して具体的なメリットを提示するインセンティブ設計が有効に働きます。健康のためとはいえ、無償で新しい習慣を定着させることには限界があることは否めません。一定の歩数達成や毎日のコンディション入力の継続といった利用行動を報酬の対象に設定し、交換先の選択肢を社内で周知することが運用設計の基本です。開始直後は達成条件を低めに設定し、まずはアプリを開く習慣を根付かせることが初期段階の目標となります。
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アプリの利用状況を定期的に分析し施策を改善する
導入後は管理画面から得られるデータを定期的に分析し、利用率が低下している部署や年齢層を特定して対策を打つサイクルを回します。特定の部署だけ参加率が低い場合は、業務の繁忙期と重なっている、あるいは管理職の理解が不足しているといった原因が考えられます。データに基づく事実確認を通じて、部署対抗のイベントを企画する、周知の方法を変えるといった具体的な改善策を立案できます。定期的な振り返りを実施することで、施策の形骸化を防ぎます。
5.アプリだけでは届かない領域を補うオフライン施策の組み合わせ
健康経営アプリは日々の記録や行動の可視化に強みを発揮する一方、実際に体を動かす機会の提供や、専門家による直接的な学びの場までは代替できません。アプリで蓄積したデータや行動変容の兆しを、リアルな運動機会や検査、セミナーと接続することで、健康経営施策全体の効果を一段引き上げられます。
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補完すべき領域 |
代表的なオフライン施策 |
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実際の運動機会の確保 |
法人向けスポーツクラブの福利厚生活用 |
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知識・意識の底上げ |
オンラインセミナーによる健康リテラシー教育 |
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個別の健康リスク把握 |
従業員一人ひとりの状態に合わせた検査プログラム |
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福利厚生としての法人向けスポーツクラブの活用
アプリで運動を促しても、実際に体を動かす場が身近になければ習慣化までには至りにくいものです。法人向けスポーツクラブの福利厚生プランを組み合わせれば、通勤圏や自宅近くの施設を割引価格で利用できる環境が整い、アプリで意識付けた行動を実際の運動へと接続しやすくなります。全国に直営施設を持つ運営事業者を選定すれば、本社・支社・リモートワーク中の従業員まで公平に利用機会を届けられる点も、担当者にとっての利点です。中小規模の法人であれば年間契約型のプラン、大規模法人であれば従業員数に応じた割引適用型のプランなど、企業規模に合わせた導入形態を検討する流れが基本となります。
【関連記事】健康経営に役立つ福利厚生とは?おすすめ施策や成功事例を解説
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健康リテラシーを底上げするオンラインセミナーの実施
アプリの利用率を高める前提として、従業員が健康そのものに関心を持つ状態をつくる働きかけが大切です。運動指導や栄養、メンタルヘルスといったテーマを扱うオンラインセミナーを定期的に実施すれば、業務時間中でも参加しやすく、拠点やリモート勤務者を問わず同じ情報を届けられます。セミナーで得た知識をアプリで日々実践する流れを設計することで、単なるツール利用に終わらない行動変容へとつなげられる仕組みが整います。実施形式もライブ配信、アーカイブ視聴、対面型など環境に応じて選べる事業者を選定すると、社内展開の自由度が高まります。
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従業員個々の状態に合わせた検査プログラムの実施
組織全体の平均値だけでなく、従業員個人の健康リスクにまで踏み込んだ施策を検討する段階では、専門的な検査プログラムを取り入れる選択肢が有効です。姿勢や体組成、生活習慣に関するチェックを実施し、その結果を専門家が解説するプログラムを組み合わせると、アプリでは把握しづらい身体面の課題まで踏み込めます。検査結果を踏まえた個別アドバイスまで提供できるサービスを活用すれば、健康経営優良法人の認定申請において根拠ある実績を示しやすくなり、施策全体の厚みが増します。
まとめ
健康経営アプリの導入は、従業員の運動不足解消やメンタルヘルス不調の予防を日常的な習慣として仕組み化するための有効な手段です。自社の課題に合った機能を持つアプリを選定し、経営層からの発信と適切なインセンティブ設計を組み合わせることで、従業員の自発的な参加を促す環境が整います。
一方で、アプリは日々の記録や意識付けには強みを発揮する反面、実際に体を動かす機会の提供や、専門家による直接的な学びの場までは代替しきれません。人事担当者が通常業務と並行してアプリの選定から定着施策までを推進するとなると、運用開始後のデータ分析や改善策の立案まで手が回らないケースも少なくありません。
法人向けスポーツクラブの運営事業者では、福利厚生として利用できる施設プランを軸に、オンラインセミナーや従業員一人ひとりに合わせた検査プログラムまでを組み合わせた健康経営支援を提供しています。アプリで可視化した従業員の健康状態と、施設・セミナー・検査といったオフラインの実践施策を接続することで、担当者の負担を抑えながら健康経営優良法人の認定取得に向けた基盤づくりを進められます。
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<最後に>
野村不動産ライフ&スポーツは、2024年2025年と連続でホワイト500を取得いたしました。また野村不動産グループ各社が健康経営優良法人認定取得に向けた施策実行をサポートしております。
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