健康経営のチェックリスト|優良法人認定の評価項目と実践ポイント
健康経営の推進や「健康経営優良法人」の認定取得を目指す担当者に向けて、自社の現状を客観的に把握できるチェックリストを紹介します。経済産業省の評価項目に基づき、経営理念から具体的な施策、効果検証まで確認すべきポイントを網羅的に解説しています。効率的に課題を洗い出し、組織の健康経営を成功に導くためのヒントとしてお役立てください。
健康経営を推進するにあたっては、自社の取り組み状況を客観的に評価するチェックリストの活用が有効です。この記事では、経済産業省が定める健康経営優良法人の認定基準をベースに、導入準備から具体的な施策、運用を形骸化させないためのポイントを順に解説します。
この記事の要約
- チェックリストの活用により、自社に不足する施策の洗い出しや優良法人認定に向けた課題を明確化できる
- 導入時は経営トップの健康宣言発信と、産業医や人事部門が連携する推進体制の構築が重要である
- 認定基準を満たすには、経営理念の明文化から具体的な施策の実行、データに基づく効果検証までを網羅する
- 運動不足解消や食生活改善、メンタルヘルスケアなど、従業員の課題に直結する健康施策を展開する
- 施策の形骸化を防ぐため、数値指標を用いた達成度管理と、現場が自主的に参加できる風土づくりを徹底する
1.なぜ健康経営の推進にチェックリストが必要なのか
健康経営の取り組みを始める際、闇雲に施策を打つのではなく、まずはチェックリストを用いて現状を可視化します。自社の現在地と目指すべきゴールのギャップを客観的に把握し、効果的な推進計画を立てるためです。
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活用目的 |
得られる効果 |
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現状課題の把握 |
自社で不足している取り組みが明確になる |
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認定取得の準備 |
審査に必要な要件を網羅的に確認できる |
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自社の現在地を客観的に把握し不足している施策を洗い出せる
チェックリストを活用することで、自社の健康施策における抜け漏れを客観的な視点で洗い出せます。健康診断の受診率向上には取り組んでいても、メンタルヘルス対策や運動習慣の支援が手薄になっているケースは珍しくありません。項目ごとの達成状況を可視化すれば、限られた予算や人員を投じるべき優先課題が浮き彫りになります。
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健康経営優良法人の認定に向けた課題を明確化できる
経済産業省が制度設計する「健康経営優良法人」の認定を目指す場合、審査項目に沿って事前に課題を抽出しておくことが大切です。認定要件は経営理念から制度構築、具体的な施策まで多岐にわたります。申請直前になって要件未達が発覚する事態を防ぐためにも、早い段階で認定基準をチェックリスト化して対策を講じます。
2.導入前に確認したい準備段階のチェックリスト
具体的な施策を走らせる前に、組織全体で健康経営に取り組む土台を整えます。経営陣のコミットメントや社内の推進体制、課題の特定方法を確認します。
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確認の観点 |
具体的なチェック項目 |
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経営層の姿勢 |
トップダウンで健康宣言を明文化し、社内外に発信しているか |
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体制の構築 |
人事担当者や産業医を含めた連携チームが機能しているか |
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課題の抽出 |
健康診断やストレスチェックの結果から自社の弱点を特定したか |
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経営トップによる健康宣言を社内外へ発信しているか確認する
健康経営の出発点は、経営トップが従業員の健康づくりを重要な経営課題と位置づけ、その方針を自らの言葉で宣言することです。社内報や社内ポータルを通じた従業員への周知だけでなく、コーポレートサイトでの外部発信も行います。経営陣の強い意志が明文化されることで、現場の担当者が足並みをそろえて施策を推進しやすくなります。
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人事部門や産業医と連携した社内の推進体制を構築する
健康経営の実務は人事部門だけで抱え込まず、産業医や保健師、健康保険組合と連携した体制を構築します。専門的な知見を持つ医療職が加わることで、施策の実効性が高まります。各部門の担当者からなる推進委員会を定期的に開催し、組織横断的に取り組む土台を作ります。
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健康診断やストレスチェックを活用して自社の健康課題を特定する
従業員が抱える健康リスクを正確に把握するため、法定の健康診断やストレスチェックの集団分析結果を最大限に活用します。データに基づく現状分析を経ずに施策を打っても、課題解決には直結しません。部門別の残業時間や休職率などのデータも掛け合わせ、自社特有の健康課題を特定します。
3.優良法人の認定基準に基づく評価項目チェックリスト
健康経営優良法人の認定制度では、「経営理念・方針」「組織体制」「制度・施策実行」「評価・改善」「法令遵守・リスクマネジメント」の5つの大項目で評価が行われます。組織体制と法令遵守にあたる推進体制の構築や健康診断・ストレスチェックの実施は前章で確認したため、ここからは申請部門の確認と残る3つの大項目に基づく点検項目を整理します。
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点検の観点 |
点検すべき主要な内容 |
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申請部門の把握 |
従業員数に応じて大規模法人部門か中小規模法人部門かを確認する |
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理念・方針の浸透 |
経営層のコミットメントが全従業員に周知されているかを点検する |
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制度・施策の実行 |
従業員の心身の健康を支える具体的なプログラムを実施しているか |
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評価・改善のサイクル |
施策の効果を測定し、次年度の計画見直しに反映させているか |
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自社の企業規模が該当する申請部門のルールを把握する
健康経営優良法人認定制度は、企業の規模によって「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」に分かれており、適用される認定基準が異なります。経済産業省のガイドラインを参照し、自社がどちらの部門に該当するかを正確に把握します。申請要件や必須項目に違いがあるため、自社に適用されるルールを間違えないよう注意を払います。
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経営理念や方針が明文化され全従業員へ周知されているか点検する
健康経営に関する経営方針が単なるスローガンで終わらず、具体的な文章として全従業員に届いているかを点検します。ポスターの掲示や社内イントラネットでの発信に加え、定期的な社内集会でトップが直接語りかける機会を設けている企業も少なくありません。現場の従業員が方針を認知し、自分事として捉えられる状態を目指します。
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従業員の心身の健康を支援する具体的な施策を実行に移す
方針の周知にとどまらず、従業員の健康保持・増進に向けた具体的な施策が実行されているかを評価します。長時間労働の是正や有給休暇の取得促進といった労働環境の整備に加え、運動機会の提供や食生活の改善に向けた取り組みが求められます。自社の課題に直結する施策を優先的に展開し、着実な成果を狙います。
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施策の効果をデータで測定し次年度の改善計画に落とし込む
実施した施策はやりっ放しにせず、参加率や健康診断の有所見率の変化などの定量データを用いて効果を測定します。健康経営ではPDCAサイクルを継続して回すことが重要です。得られたデータをもとに現状の施策の課題を分析し、次年度の事業計画や予算配分に反映させます。
4.チェックリストの基準を満たすための具体的な健康施策
評価項目の基準をクリアするには、従業員の行動変容を促す実効性のある施策が求められます。運動・食事・メンタルヘルスの3つの観点から具体例を整理します。
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課題の観点 |
有効な施策の例 |
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運動不足の解消 |
オンラインフィットネスやスポーツクラブの法人利用 始業前のストレッチ |
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食生活の改善 |
ヘルシーランチの提供や栄養学に関する社内セミナー |
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メンタルヘルス |
外部のカウンセリング窓口設置やラインケア研修の実施 |
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従業員の運動不足を解消するためにフィットネス習慣を定着させる
デスクワーク中心の職場で顕著な運動不足を解消するため、日常的に体を動かせる環境を整備します。オンラインフィットネスの導入や、外部のスポーツクラブの法人利用契約を通じて、従業員が気軽に参加できる仕組みを作ります。始業前や休憩時間に簡単なストレッチの時間を設けるだけでも、社内の運動習慣の底上げにつながります。
【関連記事】健康経営における運動施策とは?具体的なアイデアと定着のポイント
【関連記事】オフィスストレッチの簡単なやり方!座ったまま肩こりや腰痛を解消
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適切な食生活を促すセミナーや情報提供の機会を設ける
生活習慣病の予防に向けて、従業員が自身の食生活を見直すきっかけを提供します。社内食堂でのヘルシーメニューの導入や、健康的な弁当の補助制度を設ける企業もあります。専門家を招いた栄養管理セミナーを開催し、正しい知識を身につけてもらうことも有効なアプローチです。
【関連記事】健康経営は「食事」から!食生活改善の重要性と具体的な施策を解説
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メンタルヘルス不調を未然に防ぐ相談窓口やケア体制を整備する
ストレスに起因するメンタルヘルス不調を防ぐため、周囲の目を気にせず相談できるケア体制を構築します。産業医との面談体制を強化するほか、外部の専門機関による匿名相談窓口を設置し、従業員の心理的ハードルを下げます。管理職を対象としたラインケア研修を実施し、部下の不調のサインに早期に気づける体制を整えます。
【関連記事】メンタルヘルス対策は何から始める?企業の義務と効果的な4つのケアを解説
【関連記事】ラインケアとは?厚生労働省が推奨する目的と管理職の実践手順を解説
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運動・食生活の施策はスポーツクラブの法人向けサービスで効率的に整備する
運動や食生活に関する施策を自社でゼロから企画・運営するのが難しい場合は、スポーツクラブを運営する事業者の法人向けサービスを活用するのも一つの方法です。
たとえば、スポーツクラブ「メガロス」を展開する野村不動産ライフ&スポーツでは、法人会員としての店舗利用に加え、オンラインフィットネス動画の提供やオンラインセミナー、各種検査と結果解説のライブセミナーを組み合わせた「じぶん検査&プレミアムセミナー」など、健康経営を支援するさまざまなプログラムを用意しています。フィットネスの現場で培ったノウハウをもとに、意識変容から行動変容、習慣化までを見据えた施策を取り入れられるため、評価項目のうち「制度・施策実行」を充実させる選択肢として有効です。
▶野村不動産ライフ&スポーツの法人向け ソリューション|スポーツクラブ・スポーツジムの法人会員なら野村不動産ライフ&スポーツ
5.取り組みを形骸化させないための運用ポイント
チェックリストを埋めること自体が目的化すると、健康経営は形骸化という落とし穴に陥ります。持続可能な運用を実現し、組織に健康づくりの文化を定着させるためのポイントを確認します。
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運用フェーズ |
留意すべきポイント |
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目標管理 |
参加率や満足度などの具体的な数値指標で達成度を追う |
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風土醸成 |
現場の従業員が自主的に企画やイベントに参加できる空気を作る |
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外部連携 |
自社のリソース不足を補うために専門サービスの活用を検討する |
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実施して満足せず各項目の達成度を具体的な数値指標で管理する
施策を導入した事実だけで満足せず、各項目の達成度を客観的な数値指標(KPI)で管理します。イベントの参加率、健康診断の受診率、特定保健指導の実施率などを定期的に計測し、進捗を可視化します。明確な指標を持つことで、施策が形骸化するリスクを抑え、改善アクションへ繋げやすくなります。
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経営陣だけでなく現場の従業員が自主的に参加できる風土を醸成する
健康経営を定着させるには、会社からの押し付けではなく、現場の従業員が自発的に参加したくなる風土を醸成することが大切です。部署対抗のウォーキングイベントにインセンティブを付与したり、従業員同士が健康について語り合えるコミュニティを作ったりします。楽しみながら健康づくりに取り組める環境が、長期的な参加率を支えます。
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自社のリソースだけで解決できない課題は外部の専門サービスを頼る
社内の人員やノウハウだけで全ての健康施策をカバーしようとすると、担当者の業務負荷が大きくなりすぎます。オンラインフィットネスの配信、オフィスへの出張レッスン、専門家による健康セミナー、ウォーキングイベントの企画・運営など、外部の専門サービスを積極的に活用します。特に運動や食生活に関する施策は、スポーツクラブを運営する事業者のように現場での指導実績が豊富なパートナーを選ぶと、参加率や継続率を保ちやすくなります。質の高いプログラムを取り入れることで、従業員の満足度が高まり、健康経営の取り組みの加速が期待できます。
まとめ
健康経営を成功に導くには、経済産業省の認定基準に基づくチェックリストを活用し、経営方針の明文化から具体的な健康施策の実行、データによる効果測定までを網羅的に進める必要があります。取り組みを形骸化させないためには、明確な数値指標を用いた進捗管理と、従業員が自発的に参加したくなる風土づくりが重要です。
しかし、人事や総務の担当者が通常の業務と並行して、実効性のある運動プログラムの企画や健康セミナーの運営を独力で継続するのは非常に負担が大きいです。社内のリソース不足やノウハウの欠如により、施策がマンネリ化し、参加率が低下してしまうケースも珍しくありません。
健康経営の具体的な施策実行にお悩みであれば、スポーツクラブ「メガロス」を運営する野村不動産ライフ&スポーツの法人向けソリューションの導入をご検討ください。中小規模法人向け・大規模法人向けの法人会員プランをはじめ、オンラインフィットネスの配信、オンラインセミナー、オフィスへの出張レッスン、ウォーキングイベントなど、自社の課題や働き方に合わせた柔軟なプログラムを提供しています。サービス内容をまとめた資料は無料でダウンロードできるほか、自社の健康課題に合った施策の相談も受け付けています。チェックリストで見つかった課題の解決に向けて、まずは資料で取り組みのイメージをつかんでください。
<最後に>
野村不動産ライフ&スポーツは、2024年2025年と連続でホワイト500を取得いたしました。また野村不動産グループ各社が健康経営優良法人認定取得に向けた施策実行をサポートしております。
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