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女性特有の健康課題とは?企業が取り組むべき対策と経済損失の実態

女性特有の健康課題が企業に与える影響と具体的な対策を解説。月経随伴症や更年期症状などによる年間約3.4兆円の経済損失を防ぎ、従業員の生産性を向上させるためのヘルスリテラシー教育や運動習慣の定着支援、健康セミナーの活用など、実践的な対応策を整理します。

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女性特有の健康課題に対する企業の取り組みは、月経随伴症や更年期症状などによる年間約3.4兆円の経済損失を防ぎ、従業員の生産性を向上させるための経営戦略です。本記事では、企業に与える具体的な影響と損失額の根拠を示したうえで、ヘルスリテラシー教育や相談窓口の設置といった実践的な対策を整理します。


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1.女性特有の健康課題とは

女性特有の健康課題は、ライフステージに応じたホルモン変化によって引き起こされます。症状の種類と企業視点で注目される背景を整理します。


観点

具体的要点

主な症状と種類

月経痛や更年期障害などライフステージごとに異なる

企業視点での背景

女性の労働参加増に伴い健康経営の重点課題となっている


  • 女性ホルモンの変化とライフステージごとの不調

女性特有の健康課題は、女性ホルモンの分泌量変化に伴い、年代ごとに異なる症状を引き起こします。20代〜30代の月経困難症やPMS(月経前症候群)、40代以降の更年期障害や婦人科がんリスクなど、ライフステージごとの不調は多岐にわたります。年齢を問わず発生する不妊治療の負担も含め、従業員一人ひとりの状況に合わせた支援が求められます。


  • 企業において注目される背景

女性の労働参加率の上昇に伴い、従業員の体調不良を個人の問題として片付けず、企業として支援する姿勢が社会の標準となりつつあります。労働力不足が深刻化する中、女性従業員が能力を発揮できる環境の整備は、人的資本投資の一環として認識されつつあります。健康経営優良法人の認定基準でも、女性の健康支援が評価項目に組み込まれています。

参考:健康経営優良法人認定事務局(ACTION!健康経営)「健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)認定要件」

【関連記事】健康経営優良法人の要件とは? 認定基準や2025年の変更点を解説

【関連記事】人的資本経営とは?注目される背景や実践ステップ・具体的な企業事例

 


2.女性特有の健康課題が企業に与える影響

従業員の不調を放置すると、企業活動に多大な損失をもたらします。経済損失の規模や、生産性および人材定着への影響を解説します。


影響の観点

具体的な損失・リスク

経済損失の規模

社会全体で年間約3.4兆円にのぼる

生産性の低下

出勤時の不調(プレゼンティーズム)が業務効率を下げる

人材定着の阻害

不調や不妊治療と仕事の両立困難が離職を招く


  • 経済産業省の試算による約3.4兆円の経済損失

社会全体における女性特有の健康課題による経済損失は、年間約3.4兆円にのぼります。この試算は2024年に経済産業省が発表したもので、月経随伴症・更年期症状・婦人科がん・不妊治療の4項目における無対策層の欠勤・離職率を基に算出されています。職域での対応が遅れるほど、企業経営に及ぶ損失が大きくなる実態を示す内容です。

参考:経済産業省ヘルスケア産業課「女性特有の健康課題による経済損失の試算と健康経営の必要性について(令和6年2月)」


  • プレゼンティーズムとアブセンティーズムの発生

体調不良を抱えながら出勤して生じるパフォーマンスの低下(プレゼンティーズム)は、欠勤(アブセンティーズム)以上に目に見えにくい労働損失をもたらします。鎮痛剤を服用して業務をこなしても本来の集中力や判断力を発揮できず、結果として組織全体の生産性低下を引き起こす要因となります。

【関連記事】プレゼンティーズムとは?原因から測定方法・企業の対策事例まで解説

【関連記事】アブセンティーズムとは?プレゼンティーズムとの違いや原因・対策を解説


  • キャリア形成への影響と離職リスク

更年期障害などの症状が重い場合、仕事との両立を諦めて退職や非正規雇用への転換を選ぶ従業員は少なくありません。更年期世代は管理職として組織の中核を担う年齢層と重なるため、キーパーソンの離職は企業に大きな痛手となります。加えて、不妊治療を理由とした離職の増加も人材流出を加速させる要因となります。


3.企業が取り組むべき具体的な対策

女性従業員が長く活躍できる職場を作るため、企業が取るべき行動を示します。知識の底上げから制度整備までの対応策です。


対策の方向性

具体的な実行内容

知識のアップデート

全従業員や管理職向けにヘルスリテラシー研修を実施する

サポート体制の構築

産業医や外部専門家にアクセスできる相談窓口を設ける

労働環境の整備

体調に合わせた柔軟な勤務形態や休暇制度を導入する

予防アプローチの導入

運動習慣の定着や女性の健康セミナーなど、福利厚生を通じた予防施策を提供する


  • 経営層を含めた全社的なヘルスリテラシーの向上

まず取り組みたいのが、経営層や男性管理職を含む全従業員が、女性特有の健康課題に関する正しい知識を身につけることです。研修の実施や啓発ハンドブックの配布を通じて不調の波に個人差がある実態を共有し、管理職が部下からの相談へ配慮を持って対応できる土壌を育てていきます。


  • 外部専門家や産業医による相談窓口の設置

上司や人事担当者には直接話しにくいデリケートな悩みに対応するため、専門的な知識を持つ第三者へ相談できる窓口の整備が有効です。産業医や保健師、オンライン医療相談サービスなどを活用して匿名性を保てる体制を構築し、症状に応じた適切な医療機関の受診へとつなげていきます。


  • 柔軟な勤務形態と休暇制度の整備

体調の波に合わせて無理なく働けるよう、テレワークやフレックスタイム制といった柔軟な勤務形態の導入が望まれます。法定の生理休暇に加えて不妊治療や更年期障害の通院に使える独自の健康支援休暇を設けるなど、制度の拡充と取得しやすい雰囲気づくりを並行して進めるアプローチが効果的だと考えられます。


  • 運動習慣の定着と健康セミナーを軸にした予防アプローチ

月経随伴症や更年期症状の緩和には、運動習慣の定着による自律神経・血流の改善が有効とされており、日常的に身体を動かす機会を福利厚生として提供する企業が増えています。

法人向けのフィットネスプランや、オンラインで受講できる女性の健康セミナー、個別の検査結果に基づく解説プログラムなどを組み合わせて整備することで、相談窓口や休暇制度だけでは届きにくい「予防」の側面から症状の重症化を抑えるアプローチが可能となります。


まとめ

女性特有の健康課題に対する支援は、月経痛や更年期症状によるアブセンティーズムとプレゼンティーズムを防ぎ、人材の定着を図るための重要な経営戦略です。全社的なヘルスリテラシーの向上、運動習慣の定着を促す予防施策、そして柔軟な勤務・休暇制度の組み合わせが、改善の基盤となり得ます。

一方で、デリケートな健康課題は症状の個人差が大きく、人事担当者だけでは効果的なプログラム設計や配慮の判断が難しいケースも珍しくありません。既存の業務と並行して新たな健康支援体制を社内だけで構築するには相応の時間がかかり、対応が遅れるほどキーパーソンの離職リスクは高まっていきます。

法人向けの健康経営支援サービスの中には、女性の体調変化に配慮したオンラインセミナーや、検査結果に基づく個別解説プログラム、福利厚生として利用できるフィットネスプランを組み合わせて提供する事業者もあります。運動習慣の定着支援からセミナー企画まで一貫して任せられる外部パートナーの活用は、従業員のパフォーマンス向上と人事部門の負担軽減を後押しする選択肢の一つとなります。

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<最後に>


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